Essential oil

ブラックペッパーの香りと作用

16/06/2020

ブラックペッパーの働きとおすすめの使い方

 

 

料理には欠かせない調味料としておなじみの胡椒(コショウ)。

 

実は、アロマテラピーでも使われているってご存じですか?

 

体液循環を促進する強力な作用は、つらい手足の冷えや肩こりのケア、ダイエットにも最適です。

 

食べることはもちろん、香りも役立つブラックペッパー。

 

使いこなして、おいしく、心地よく、美容と健康に役立ててしまいましょう。

 

 

こんな疑問にアロマセラピストが答えます

  • 塩コショウ、あらびき胡椒、ピンクペッパー、ブラックペッパー・・・どう違うの?
  • ブラックペッパー精油で期待できる効果・効能は?
  • どんな香りとブレンドしたらいいの?
  • どんな不調に使えるかおしえて!
  • おすすめの使い方は?

 

 

目次よりお好きな項目からご覧いただくこともできます。

 

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アロマテラピーの効果が気になる方は先にこちらをどうぞ

 

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塩が入ってる?あらびき胡椒ってなに?
コショウの種類

15センチほどの茎に20~30個の果実を実らせます。

 

私たちが料理に使うコショウは、熱帯地方に育つつる性の常緑低木の実(コショウの実)から作られます。

 

口内に広がる爽快な香りと口腔を刺激する強い辛味があります。

 

 

こしょうはピリリと刺すような刺激的な辛みです。 唐辛子はヒリヒリするホットな感じがしますが、スパイスによって辛みも違いがあるんですね。

 

 

同じコショウの実ですが、収穫時期や製法の違いにより、ブラックペッパー、ホワイトペッパー、グリーンペッパーの3種の風味の異なるこしょうが作られます。

 

 

グリーン、ホワイト、ブラックの3種は同じコショウの実から作られます。

 

 

マイルドで使いやすい ホワイトペッパー(白胡椒)

 

ホワイトペッパー(白胡椒)はマイルドでクリーミーな風味をもっています。

 

赤く熟した果実を収穫後に水に浸して発酵させ、皮を外した白い核部分のみを乾燥させて作られます

 

表面が滑らかな灰白色をしていて、大きさは5~6mm大の球形。

 

辛みはありますが、刺激、香りが弱く、マイルドでクリーミーな風味が魚料理、ソース、スープ、ポテトに良くあいます。

 

 

一般的に「コショー」とカタカナ表記で販売されているものは、ホワイトペッパー、ブラックペッパーをあわせたものです。

コショウの実そのものには塩は含まれておらず、塩味はありません。

購入する際は塩が添加されていないか確認すると良いでしょう。

 

 

高めの血圧が気になる方は減塩が大切です。

そのようなときに、スパイスを上手に活用してみましょう。

塩分を控えながらも、味を引き締め、風味を添えておいしくいただくことができます。

さらに、ブラックペッパーは生薬として漢方でも利用されるほど。

健康効果も侮れません。

 

際立つ風味と深い芳香 ブラックペッパー(黒胡椒)

 

完全に熟す前の緑色の実を収穫し、皮付きのまま長時間かけて乾燥させて作られています

 

しわのある黒色の果皮に覆われ、直径5~6mm大の球形です。

 

辛みと刺激、際立つ風味と深い芳香があり、肉料理、サラダによくあいます。

 

香りが強く、芳香成分も豊富に含んでいるため、アロマテラピーではブラックペッパーの精油を利用します。

 

 

フレッシュな風味 グリーンペッパー(青胡椒)

 

未熟な青い実を収穫し 短時間で乾燥(または塩づけ)させて作られます。

 

加工によって見た目は異なりますが、緑色の直径5~6mm大の球形状が共通した特徴です。

 

爽やかな辛みがあり、刺激は弱くなります。

 

フレッシュな風味が魚や肉料理、フランス料理、タイ料理に良く合います。

 

 

挽き方を変えるとますますおいしい♪

 

風味にこだわるなら引き立てが一番

 

粒の大きさによって、ホール(粒)、クラッシュ、粗挽き、グラインド、パウダー、と小さくなっていきます。

 

こしょうの香りは粒が大きいほど香りのもちはよくなります。

 

 

じっくり香りを引き出したいときはホール(粒)が適しています。

 

下ごしらえには、まぶしやすいパウダータイプやグラインド、調理中には、粗挽きやクラッシュが向いています。

 

 

ホール(粒):時間をかけて味や香りをしみ出させる下味として使います。

煮込み、マリネ液に漬け込む等

クラッシュ:ホール(粒)を粗く砕いたもの。香りが持続しやすい。

柔らかい風味をつけたいとき。

粗挽き:クラッシュより少し細かい。クラッシュと同様の使い方が可能。

また、挽きたてのピリッとした辛味を楽しみたいとき。

グラインド:粗挽きよりさらに細かい粒。パウダー状のものも混ざっています。

味もよく、食感も丸く、下ごしらえから料理中、出来上がった料理への使用など幅広く使えます。

パウダー:かなり細かく粉砕したもので下ごしらえにまぶしやすくなります。

もちろん、料理中や出来上がった料理への使用など幅広く使用可能。

舌触りをよいため、食感を損ないたくない料理に使うには最適です。

 

カルボナーラに添えてあるのは粗挽きが多いかと思います。

噛んだときにカリっと砕けた感触があり、瞬時に香りが広がります。

胡椒の香りは揮発性なので、粒が大きいほど香りのもちがよくなります。

香りを楽しみたい方は、ホール(粒)を買い、使う際にミルで挽くのがオススメです。

 

 

実はコショウじゃない?ピンクペッパーとは

 

ピンクペッパーはコショウボクからとれる果実です。

 

日本で流通しているピンクペッパーとは、こしょうと異なる植物(コショウボク)から採られた果実を乾燥させたものです。

 

一般的な胡椒と違い、刺激的な辛さはなく、かすかに胡椒っぽい香りの中にわずかな甘みと酸味があり、爽やかな風味を添えてくれます。

 

料理からスイーツまで幅広く使用されるほか、香水やスキンケア、アロマテラピーでも利用されます。

 

※コショウの実が赤く変化したものもピンクペッパー(赤胡椒)と呼ばれます。

こちらはペルーなど南アメリカの料理で使用されることが多いです。

黒コショウと同じく外皮がシワになるのが特徴で、刺激、香りは弱く、マイルドな風味があります。

くすんだ赤色で風味よりも彩りに使われます。

 

 

ブラックペッパーには有効成分ピペリンが豊富
コショウに期待できる効果とは

  • 高血圧の予防に役立つカリウムが豊富
  • 有効成分ピペリンの優れた効能
  • 鉄分が多く含まれ、イライラや疲労感の軽減や貧血予防に
  • 発汗作用により代謝UP・血流促進。冷えの解消に
  • 胃腸の機能を整え、消化を促進
  • 鎮痛効果
  • 殺菌効果
  • ピペリンによる抗酸化作用でアンチエイジング
  • 栄養素の吸収を高める効果により滋養強壮に役立つ

 

有効成分ピぺリンは、ブラックペッパーに最も多く含まれています。

 

なお、スパイスは強い刺激があります。

 

食べ過ぎては逆効果になってしまいますので、適度に取り入れましょう。

 

 

心と体を軽やかにし元気を与える爽快な香り
ブラックペッパー(精油)

 

非常に鋭いスパイシーな香りで、心身を軽快にし元気づけてくれます。

 

刺激的な辛みに爽快感があります。

 

コショウ特有のシャープでスパイシーな温かみのある香りで、男性にも好まれます。

 

原料植物名:コショウ、ペッパー

科名:コショウ科

学名:Piper nigrum(ピペル ニグルム)

主な産地:インド、スリランカ、マダガスカル

抽出部位:果実(核果)

精油製造法:水蒸気蒸留法

色:無色

主な成分:β-カリオフィレン、β-ファルセン、α-ピネン、リモネン

支配星:火星

五行:腎

 

一般に、熱帯地方に生育し、固い部分(種子、果実、茎根、樹皮)から抽出される精油をスパイス系に分類します。

スパイス系の精油はどれも殺菌力が強く、血液循環を促進してくれます。

 

 

スパイス系の精油にはカルダモン、シナモン、クローブ、ナツメグなどがあります。

 

 

中世ヨーロッパではブラックペッパーは金と同等の価値

 

ブラックペッパーは、4000年以上も昔からインドや東南アジアで使用された記録が残っています。

 

紀元前13世紀に造られた古代エジプトのファラオ、ラムセス2世のミイラの鼻孔にはブラックペッパーが詰められていました。

 

中世ヨーロッパでは地代や持参金、税金などとして使われたり、金と物々交換されていた時代もありました。

 

 

心のわだかまりを取り払うスパイス
心身を強化する

 

とても刺激作用が強く、神経と心を強化してくれます。

 

フラストレーションを起こしている場合にスタミナを与え、物事に冷淡になってしまう時には心を温めます。

 

ショックなことや落ち込むことがあり気弱になってしまったときに、心身に活力を与えてくれます

 

こんなときに:無気力、うつ状態、精神疲労、記憶・集中力の低下、冷淡、無感動 など

利用方法:芳香浴法、沐浴法、ルームフレッシュナー、トリートメント など

 

 

代謝UP+利尿効果でダイエットにも
体を温め老廃物の排出を促進

 

ブラックペッパーは強壮作用に優れた精油です。

 

全体として、体を温め血液循環を良くし、代謝を高める働きがあります。

 

血行を良くし働きをスムーズにする作用があるため、こわばりのある関節や冷えむくみ冷え性肩こりに効果的です。

 

スポーツ前後のマッサージに適しており、筋肉の働きを促進筋肉痛を和らげ老廃物の排出を促します

 

末梢の血流を増やし局所的に温めるため、冷えの気になる部分にトリートメントオイルを作り塗布して使うこともできます。

 

ブラックペッパーにグレープフルーツ、フェンネルをブレンドすると、交感神経を活性化し、脂肪の燃焼代謝を上げる効果があるといわれています。

 

代謝アップに加え、体内から余分な水分や老廃物の排出を促す利尿効果もありダイエットに効果的です。

 

こんなときに:冷え、筋肉痛、むくみ、筋肉痛、肩こり、冷え性、ダイエット、など

利用方法:芳香浴法、沐浴法、トリートメント など

 

 

胃腸の調子を整え、体の内側からキレイに

 

消化器系全体を穏やかに強化し、腸内の蠕動ぜんどう運動を活性化、腸内のガスを排出させ、嘔吐おうとを鎮める働きを示します。

 

便秘の改善胃もたれ消化不良にも役立ち、食欲がないときには食欲を増す作用もあります。

 

なお、スキンケアにメインとして選択されることはあまりありませんが、血液の循環が高まり体が温まることで、肌のつやもよくする働きがあります。

 

この精油に多く含まれるβーカリオフィレンには、体液循環の促進と胃酸分泌をおさえて胃の粘膜を保護する作用があることが知られています。

 

こんなときに:消化不良、消化不良、便秘、腸内ガス、デオドラント など。

利用方法:芳香浴法、沐浴法、吸入法、トリートメント など

 

 

同じスパイス系とも高相性 ブレンドのコツ

 

香りのタイプ:スパイス系

香りのノート:ミドル

香りの強さ:中

 

ローズイランイランレモンユーカリフランキンセンス、コリアンダーなどと相性が良いです。

 

また、同じスパイス系のジンジャー、クローブシナモンともよく合います。

 

他のスパイス類と比較して皮膚刺激は弱いため、ブレンドしやすい精油です。

 

作用の強い香りですので、少量を用いるようにしましょう。

 

 

おすすめのブレンド

 

精油は一つでも十分な効果を得ることができますが、ブレンドすることで相乗効果を期待できます。

 

ブラックペッパー×レモン 仕事や勉強合間の気分転換に

 

ブラックペッパー×レモン リフレッシュに最適です

 

シャープでスパイシーな香りを爽やかなシトラスノートがフレッシュに仕上げます。

 

無関心、無感動になってしまったときに、鋭い感受性を取り戻させ記憶力・集中力を高めてくれます

 

また、怒りなどの抑圧した感情を上手に発散したいときに使ってみるのもおすすめです。

 

レモンを多めに加えるとバランスがとれます。

 

レモンについて詳しくはこちら

 

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集中力を高める香りについては下記ページでも紹介しています。

 

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ブラックペッパー×スイートオレンジ 心身を温め活力を補う

 

甘くスパイシーな香りが心と体を温めてくれます。

 

冬の冷えを強く感じるときにもお勧めのブレンドです。

 

腸の蠕動運動を促す力もありますので便秘解消にも役立ちます。

 

トリートメントオイルや入浴で用いると良いでしょう。

 

スイートオレンジについて詳しくはこちら

 

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ブラックペッパー×ジュニパー×レモングラス
スポーツ前後のマッサージに

 

筋肉の疲労をとるのに適したブレンドです。

 

爽快感のあるシャープな香りで、筋疲労をとるのに優れた組み合わせです。

 

スポーツ後のケアにはもちろん、肩こりやむくみにもおすすめです。

 

筋疲労のためのトリートメントオイル

準備するもの

作り方

ビーカーに植物油を測り、精油を加えてガラス棒でかき混ぜたらできあがりです。

※オイルが残った場合は、遮光性ガラス容器に密閉して保存します。

作成日を書いたラベルを貼り、2週間以内を目安に使い切るようにしましょう。

 

ブレンドに使用した精油やおすすめの植物油、道具については下記ページをご参照ください。

 

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ブラックペッパー精油で期待できる作用一覧

 

引赤いんせき作用

加温かおん作用

緩下かんげ作用

強心作用

強壮作用

去痰きょたん作用

駆風くふう作用

解毒作用

解熱作用

健胃けんい作用

抗ウィルス作用

催淫さいいん作用

刺激作用

消化促進作用

神経強壮作用

制吐せいと作用

鎮痙ちんけい作用

鎮痛作用

利尿作用

 

【保存版】精油に期待できる薬理作用一覧

精油の薬理作用 芳香植物は、魅力的な香りで私たちをひきつけます。 各植物の個性の一つである精油は、植物がその種の生き残りをかけて作り出した物 ...

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【必読】アロマテラピーのルール

 

アロマテラピーを行うにあたっては下記を守りましょう。

 

アロマテラピーのルール

  • 原液を皮膚につけないようにしましょう。
  • 精油を飲用しないようにしましょう。
  • 精油が目など粘膜部分に触れないようにしましょう。
  • 火気に注意しましょう。
  • 子どもやペットの手の届かない場所に保管しましょう。
  • 定期的に使用状況をチェックしましょう。

 

また、お子様や高齢者、妊娠中の方には考慮していただきたい項目がありますので、こちらをあわせてご一読ください。

 

アロマテラピーのルール(精油を安全に活用するために)

アロマテラピーのルール~精油を安全に活用ために~ 精油は、植物から抽出した天然の物質だからと言って100%安全だというわけではありません。 ...

続きを見る

 

 

使用にあたって気をつけること

 

妊娠初期は使用を避けましょう。

 

過度の使用は腎臓を刺激しますので、多量・頻繁に用いることは控えましょう。

 

皮膚を刺激する可能性がありますので、子どもや敏感肌の人への使用には注意しましょう。

 

5mlで100滴、10mlだと200滴分になります。

1回に1滴程度と少量ブレンドする精油のため、ご家庭での利用であれば少量サイズ(5ml)での購入がお勧めです。

 

 

おわりに 強壮作用に優れたブラックペッパー

 

アロマテラピーとしても利用価値の高いブラックペッパー

 

ブラックペッパーについてご紹介してきましたが、いかがだったでしょうか。

 

スパイスとして食べることはもちろん、アロマテラピーとしても利用価値の高いブラックペッパー。

 

男性にも好まれる爽やかな香りですが、むくみや冷えの改善、ダイエット効果など女性にも嬉しい効果がたくさん。

 

ぜひ上手に取り入れてみてください。

 

 

 

ブラックペッパー精油の利用方法について 詳しくはこちら

 

精油にはさまざまな活用方法があり、ご自身が心地よく、手軽に取り入れられる方法を選ぶことができます。

 

使い方の詳細については、下記ページをご参照ください。

 

アロマテラピー利用法

知らなきゃもったいない!アロマテラピー利用法     アロマって香りを焚くだけだし簡単でいいですよね。   ち ...

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アロマテラピーの基本的な知識は下記ページでまとめています。

 

アロマテラピーの基礎知識

アロマテラピーの基礎知識  

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精油は体と心に働きかける力をもっています。

しかしながら、「医薬品」、「医薬部外品」、「化粧品」ではありません。

香りを楽しみながら、健康維持・増進、美容を目的にアロマテラピーを取り入れてみてください。

心身の状態が悪い時には速やかに医師の診察を受けるようにしましょう。

 

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