グレープシードオイルの効果・効能と
おすすめの使い方
夏はホホバオイルかグレープシードオイルが使いやすいかな。
今回はグレープシードオイルを紹介していくわね。
こんな疑問にアロマセラピストがお答えします
- グレープシードオイルってブドウから採れるの?
- 食用以外にスキンケアに使える?食用のものを使ってもいい?
- どんな肌質に向いているか教えて!
- グレープシードオイルに期待できる肌への作用が知りたい。
- どんな使い方に適したオイル?
- 購入や使用にあたって気をつけることはある?
先に学んでおくことで、「用途に合わなかった」、「使いきれなかった」、「こんな失敗は想定していなかった」といった失敗をすることはありません。
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ぶどうは世界でもっとも生産量が多い果樹
原料植物はブドウ科のつる性落葉低木です。
紀元前4000年代、エーゲ海周辺の地域で栽培が始まったのち各地に広まりました。
ワインの原料用に栽培され、現在世界でもっとも生産量が多い果樹となっています。
ワインを作った後のブドウの種からは、あっさりした味の美しい緑色のオイルが取れ、料理、お菓子、化粧品原料などに利用されています。
グレープシードオイルはワインの副産物ともいえますね。
グレープシードオイルに期待できる肌への効果
ワインの製造後に残るブドウの種子から採取される、軽い肌触りのキャリアオイルです。
主成分はリノール酸で約60~70%。
他のリノール酸主体のキャリアオイルと比べて、使用感はソフトでさらっとしており、油っぽい感触はありません。
リノール酸には肌の角化や老化を防ぐ働きがあり、キメを整えます。
抗酸化作用に優れるビタミンEが豊富(100g中30~70mg前後)で血行促進効果が抜群。
さらりとしてべとつかない手触りで伸ばしやすく、手の動きが軽く感じられるためトリートメントに最適です。
香りもほとんどないため、ブレンドした精油の香りが生かせます。
肌のクレンジングやエモリエント効果があり、乾燥肌から脂性肌まで肌質を選ばず使えます。
エモリエント効果とは、皮膚に潤いを与え、柔らかくする働きです。
世界中で大量に生産されるワインが原料とあって、キャリアオイルの中では価格が手ごろなのも魅力です。
学名:Vitis vinifera(ウィティス ウィニフェラ)
科名:ブドウ科
主な産地:イタリア、フランス、スペイン、チリ など
抽出法:ブドウの種子を圧搾。
色:やや黄み~緑色。
浸透性:普通
感触:軽くさらっとしている。肌の上を楽にすべります。
香り:ほぼ無臭
こんなときに:ボディーのトリートメントに。
おすすめの肌質:敏感肌、普通肌~脂性肌
使用期限の目安:開封後2~3か月。
購入のポイント:使用期限内に使い切る量を購入しましょう。
保管方法:開封後はしっかりと蓋を閉め、高温多湿を避け保管。早めに使い切るようにしましょう。
主要成分(参考):
リノール酸 69%
オレイン酸 12~20%
パルミチン酸 5%
ステアリン酸 3~6%
その他(ビタミンEなど) 0~11%
※主要成分は産地や抽出法により異なります。
グレープシードオイルは食用でも用いられますが、肌へは食用ではなく化粧品として販売されているものを購入する方が刺激性が低く安心です。
なぜなら、味覚物質は不純物に含まれ、すべて取り除かれると味がなくなってしまうから。
食べる分にはOKな不純物も肌に付着すると刺激になるものもあるので、化粧品グレードのものがより安心です。
グレープシードオイルのおすすめの使い方
汗ばむ季節・広範囲のトリートメントに
軽くさらっとした手触りなので、夏場など汗ばむ季節に最適です。
トリートメント後にべたつきが残りません。
伸びが良いため、背中やおなかなど広い面をトリートメントするときに特に適しています。
なお、オイルが染みたタオルはオイルの酸化臭がしてしまいます。
トリートメント後はすぐに洗濯するようにしましょう。
ポイント
グレープシードオイルの主成分・リノール酸はやや酸化しやすい成分です。
豊富に含まれるビタミンEにより多少酸化は抑えられますが、このオイルは酸化した場合、強い酸化臭がすることがあります。
なお、美容オイルやヘアミストなど手作りコスメに使うと服やリネンにオイルがついてしまうのが気になりますが、トリートメントであればオイルがつくタオル類はすぐ洗濯ができるので問題ありません。
軽い感触で、精油の香りを十分に楽しめるグレープシードオイルはトリートメントで楽しむのがおすすめです。
グレープシードオイルのほか、ローズヒップオイルやイブニングプリムローズオイルなど不飽和脂肪酸を多く含むオイルは、酸化が早い点に配慮する必要があります。
私自身はトリートメント時に使用したタオル類はすぐに洗濯するよう心掛けていました。
酸化臭でタオルが使えなくなったことはなく、タオルに傷みが見えるまで使用できていました。
あわせて、保管に気を配り、使用期限内に使い切る量を購入するようにすることで、最後まで気持ちよく使えますよ。
刺激が少なくあらゆる肌質に使えるグレープシードオイル
刺激も粘性も少ないオイルなので、敏感肌・乾燥肌の人にも使用できます。
クレンジング作用があり、脂性肌の方にも使えます。
肌に潤いを与え、引き締める効果も期待できます。
1種類でもブレンドでも使えるグレープシードオイル
グレープシードオイルはそのままでもブレンドでも使えます。
ウィートジャムオイルなど粘度が高いオイルにブレンドすることで手触りを調整できます。
グレープシードオイルはベビーマッサージに使える?
グレープシードオイルは刺激が低いため、ベビーマッサージに使えると記載してある書籍もあります。
しかしながら、個人的にはホホバオイルやスイートアーモンドオイル、アプリコットカーネルオイルなどの方が適していると思います。
なぜなら、酸化したオイルは赤ちゃんのデリケートな肌を刺激してしまう可能性があるから。
ベビーマッサージに使えるキャリアオイルについては、ホホバオイルのページで解説していますのでご参照ください。
【必読】アロマテラピーのルール
精油を用いる(アロマテラピーを行う)場合は下記を守りましょう。
アロマテラピーのルール
- 原液を皮膚につけないようにしましょう。
- 精油を飲用しないようにしましょう。
- 精油が目など粘膜部分に触れないようにしましょう。
- 火気に注意しましょう。
- 子どもやペットの手の届かない場所に保管しましょう。
- 定期的に使用状況をチェックしましょう。
また、お子様や高齢者、妊娠中の方には考慮していただきたい項目がありますので、こちらをあわせてご一読ください。
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グレープシードオイルの使用にあたり気をつけること
やや酸化しやすいリノール酸の性質を考えて、植物から搾った時の年月日を確認し、期限内に使用できる量を購入しましょう。
開封後はしっかりと蓋を閉め、高温多湿を避け保管。
なるべく早めに使い切るようにしましょう。
おわりに
グレープシードオイルで極上トリートメントを
グレープシードオイルは、刺激性が低く伸びが良い、使いやすいキャリアオイルです。
主成分のリノール酸は肌のきめを整え、豊富に含まれるビタミンEは血流を促進し肌色を良くします。
ほとんど香りがないため、精油の香りを十分に楽しむことができます。
手ごろな価格なのでトリートメントに毎日惜しみなく使えるところも魅力。
なお、やや酸化しやすいため早めに使い切るようにしましょう。
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