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ローリエ(月桂樹)の香りと作用・おすすめの使い方

17/09/2020

ローリエ(月桂樹/ベイ)がもつ働きと
おすすめの使い方

 

ローリエとローレルは同じ植物をさしています。

 

ローリエって料理に使うスパイスのイメージです。

あれ?そういえばローレルっていうのもあったような・・・。

 

ローリエもローレルも同じ月桂樹(ゲッケイジュ)をさすのよ。

料理でよく使われているから、マイナーな精油だけれど香りには覚えのある方が多いかもしれないわね。

 

 

下記の目次よりお好きな項目からご覧いただくこともできます。

 

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料理などでもおなじみのスパイス ローリエ

 

ローリエの花

ローリエはクリームイエローの花を咲かせます。

 

つややかな葉、クリームイエローの花をつけ、黒い液果を実らせる丈夫な常緑高木です。

 

木は長持ちすることから、ステッキなどを作る際に使用されていました。

 

原産地は南欧とされていますが、現在ではヨーロッパ各国で盛んに栽培されており、日本でも庭木として人気があります。

 

別名、「月桂樹(ゲッケイジュ)」や「ベイ」とも呼ばれています。

 

ローリエ(laurier)はフランス語、ローレル(laurel)は英語やスペイン語であり、いずれも同じ植物を指しています。

 

ローマ人はローレルを「英知・保護・平和の象徴」ととらえ、またローレルの木を治療の神・アポロと結びつけて考えていました。

 

そこから、ローリエのラテン語名「laurus」から派生した言葉「laudis(誉め称える)」が生まれています。

 

古代ギリシャにおいては、ローリエは「勝利と平和の象徴」。

 

ローリエの葉のついた若い枝を編んだ冠「月桂冠」は、スポーツの勝者に与えられていました。

 

今日でも、オリンピック競技の勝者に月桂冠が贈られるのはそのためです。

 

古代ローマではローリエを大量に消費していたようです。

また、神話によるとローレルの葉を枕の下にして休むと快い正夢を見ることができるとか。

試してみたくなりますね。

 

唾液の分泌を増大させて消化を助けることから、長い間スパイスとしてスープやとソース類に使用されてきました。

 

ローリエ(スパイス)の利用

ローリエはシチューなどの煮込み料理に欠かせないスパイス。

マリネやピクルスにも使えるほか、パウダーであればお肉を焼く際に刷り込んでおくと臭みを取ってくれます。

成分のカテキンには殺菌・消毒・消臭効果のほか、痰を取る働きもあるため、風邪などの感染症予防に役立ちます。

時間がたつと苦みが出てしまうので、料理が出来上がったら取り出しておきましょう。

 

ローリエの葉には殺菌作用があり、空気を綺麗にしてくれます。

葉をつけた枝でリースを作って部屋にかけておくのは、機能的なうえにインテリアとしても素敵ですね。

 

 

甘くスパイシーなローリエの香り

 

ローリエの葉

ローリエの葉をつけた枝で作られた冠が「月桂冠」です。

 

ローリエは、シナモンにも似た甘さを含んだスパイシーな香りを持っています。

 

クスノキ科の植物ですが、ローリエの香りはスパイス系に分類されています。

 

 

ローリエ精油の基本情報

 

消化不良や食欲不振といった消化器系のトラブルに良いといわれています。

 

学名:Laurus nobilis

和名:月桂樹(ゲッケイジュ)

科名:クスノキ科

主な産地:スペイン、セルビア・モンテネグロ、モロッコ など

抽出部位:葉

抽出方法:水蒸気蒸留法

精油の色:薄緑がかった黄色

支配星:太陽

主な成分(一例):

オキシド(1.8-シネオール)

テルペン系炭化水素(リモネン、αーピネンなど)

フェノール(オイゲノールなど)

※精油の含有成分や割合は、産地や気候などにより異なります。

 

ローリエの芳香成分(円グラフ)

ローリエはオキシド類(1.8-シネオール)を多く含みます。

 

オキシド類が高濃度で含まれる場合は刺激が強くなるため、小さいお子様への使用は不向きです。

本サイトでは通常、オキシドを注意を要する芳香成分グループに分類していませんが、ローレルには多く含まれ考慮する必要があることから「注意」に分類しました。

 

 

【心への作用】心を温め情緒を安定させる

 

情緒に対して、軽い麻痺作用・加温作用を示すといわれています。

 

うつやパニックに陥った際には、情緒を安定させるよう働きかけます

 

利用方法:芳香浴法、沐浴法、トリートメント法 など

 

 

【体への作用】優れた食欲刺激剤になるローリエ

 

ローリエには食欲を刺激し消化を促す作用があります。

 

消化器系に対して著しい効果があり、食欲を刺激し、消化不良・食欲不振を改善します。

 

腸内ガスを排出させ、胃痛をやわらげ、肝臓への強壮作用を発揮します。

 

腎臓を強壮し尿量を増大させ、毒素の排出を促します。

 

また、ローリエはあらゆる痛みの軽減に役立ちます。

 

関節の痛みや筋肉痛、肩こり改善のためのマッサージに適しています。

 

感染症に対する定評があるほか、生殖器系に対しても強壮作用を示し、少量月経を正常にします。

 

利用方法:芳香浴法、沐浴法、トリートメント法 など

 

 

【肌への作用】スカルプケアに活用できるローリエ

 

肌に対しては、ニキビ水虫肌のかゆみを改善するよう働きかけます。

 

髪と頭皮に対して強壮作用を発揮し、髪の成長を促し、フケを止める効果が期待できます。

 

利用方法:手作りコスメ(化粧水、石鹸、シャンプーなど)

 

 

参考 【ローリエオイル】
1000年以上も作り続けられてきたアレッポ石鹸

 

アレッポ石鹸

アレッポ石鹸は、外側は茶色、内側はオイル由来の緑色をしているのが特徴です。

 

石鹸の発祥の地とされるシリア・アレッポで作られた石鹸です。

 

乾燥・敏感肌で悩んでいた頃にこの石鹸を知り、すっきりするのにつっぱらない優しい洗い心地にはまりました。

 

主な原料はアレッポで収穫されるオリーブオイルにローレルオイル、そして苛性ソーダととてもシンプル。

 

ローレルオイルはローレルの実から抽出されるオイル(油脂)で、心地よい香りと肌を清浄にする作用から使用されているそうです。

 

ローレルの配合量によりいくつかの種類があります。

 

2011年シリアの争乱により、アレッポにあった工場は多くが廃業・他国への移転を余儀なくされたとのこと。

アレッポには多くの石鹸製造会社がありそれぞれの商品名がありますが、いずれも伝統的な製造法で作られたアレッポ石鹸のようです。

シリア内戦の一刻も早い終結を願ってやみません。

 

 

 

 

 

 

【ブレンドのコツ】
同じ芳香成分を含む精油とも高相性

 

ローレルの実

ローレルの実からはローレルオイルが取れます。

 

香りのタイプ:スパイス系

香りのノート:トップノート

香りの強さ:中

相性のよい精油:イランイランスイートオレンジ、コリアンダー、シダーウッド、ジンジャー、ジュニパーベリー、タイム、スイートマジョラムユーカリラベンダーレモンローズマリー など

 

同系統のスパイス系のほか、花や柑橘とも相性が良いです。

 

ローレルの主要成分(1.8-シネオール)を含むローズマリーユーカリともよく調和します。

 

 

ローズマリーユーカリの詳細については下記ページをご参照ください。

 

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ローリエに期待できる作用

 

強肝作用

強壮作用

去痰作用

解熱作用

健胃作用

抗神経痛作用

刺激作用

収斂作用

食欲増進作用

胆汁分泌促進作用

鎮痙作用

鎮痛作用

通経作用

発汗作用

分娩促進作用

利尿作用

 

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【必読】アロマテラピーのルール

 

アロマテラピーを行うにあたっては下記を守りましょう。

 

アロマテラピーのルール

  • 原液を皮膚につけないようにしましょう。
  • 精油を飲用しないようにしましょう。
  • 精油が目など粘膜部分に触れないようにしましょう。
  • 火気に注意しましょう。
  • 子どもやペットの手の届かない場所に保管しましょう。
  • 定期的に使用状況をチェックしましょう。

 

また、お子様や高齢者、妊娠中の方には考慮していただきたい項目がありますので、こちらをあわせてご一読ください。

 

アロマテラピーのルール(精油を安全に活用するために)

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ローリエの使用にあたり気をつけること

 

妊娠中・授乳中の使用は控えましょう。

 

皮膚刺激の可能性がありますので、敏感肌の方は注意しましょう。

 

刺激性がありますので低濃度での使用が安心です。

 

オキシドは抗菌・抗ウィルス作用に優れていますが、劣化しやすいことや皮膚刺激といった短所もあります。

ローレルにはオキシドが比較的多く含まれるため、使用する対象者を考慮して使用しましょう。

 

 

おわりに 古代から重宝されてきたローレル

 

ローリエの甘くスパイシーな香りで食欲増進

 

古代から大切に使われてきたスパイス「ローレル」

 

優れた食欲刺激作用や痛みを和らげる作用があるほか、婦人科系の不調にも有益です。

 

主要成分の1.8-シネオールには抗菌・抗ウィルス作用があるため、感染症が流行する時期には芳香浴に使用してもよいでしょう。

 

なお、少々刺激性のある精油のため、使用にあたっては対象者や使用量を考慮しましょう。

 

 

 

 

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精油は体と心に働きかける力をもっています。

しかしながら、「医薬品」、「医薬部外品」、「化粧品」ではありません。

香りを楽しみながら、健康維持・増進、美容を目的にアロマテラピーを取り入れてみてください。

心身の状態が悪い時には速やかに医師の診察を受けるようにしましょう。

 

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